執筆:MaleTech Lab 編集長 よしなり/対象:40〜60代男性(&女性のセルフケア志向の高い方)
「何となく活力が落ちた」「トレーニングしても筋肉が付きにくい」──そんな悩みの裏に潜むのがテストステロン低下です。本記事では
- ✅ 正常値300〜1000 ng/dLの意味と年齢別幅
- ✅ 値が下がる/上がり過ぎるリスク
- ✅ 血液・唾液・尿など測定4手法のメリット・デメリット
- ✅ 食事・運動・睡眠・ストレス管理による最適化ロードマップ
…をまとめて解説します。
結論:数値より“自分のベスト帯域”を把握 → ライフスタイルで最適化 → 必要なら医師と補充療法を検討、これが王道です。
1. テストステロン正常値とは?
● 成人男性の一般的目安300〜1000 ng/dL
(血中総テストステロン)
ただし 年齢・体質・計測ラボ で±100 ng/dL 程度の揺らぎは正常。
年代 | 推奨ターゲット帯域 (ng/dL) |
---|---|
20〜30代 | 500〜800 |
40代 | 400〜700 |
50代 | 350〜650 |
60代 | 300〜600 |
MaleTech視点:同年代平均ではなく「自分が最もパフォーマンスを感じるゾーン」を把握しておくと、治療介入の要否を迷わず判断できます。
2. テストステロンを上げる5つの王道施策
- 筋トレ:週3回 30〜45分/BIG3+HIIT
8〜12RM×3セット、インターバル60–90秒が分泌ピーク。 - 食事:タンパク質1.6 g/kg+亜鉛+ビタミンD
牡蠣・赤身肉・卵黄・鮭・キノコをルーティンに。 - 睡眠:7時間30分以上の深い眠り
23 時までに就寝/室温18〜20℃/就寝90分前の入浴を推奨。 - ストレスコントロール
1日5分の呼吸瞑想・週末ノーPCデーでコルチゾール抑制。 - アルコール・タバコ制限
アルコールは週140 g以下、タバコは完全禁煙がベター。
▶ サプリ活用ガイド(外部記事) も参考に。
3. テストステロンを下げる主な原因
- ❶ 慢性ストレス・睡眠不足(コルチゾール↑)
- ❷ 腹部肥満(脂肪細胞→アロマターゼ活性↑ → エストロゲン過多)
- ❸ 過剰アルコール/ニコチン
- ❹ 薬剤副作用(ステロイド、抗うつ薬 他)
- ❺ 甲状腺・糖代謝・肝機能の異常
編集長コメント:腹囲85 cm超と睡眠時間6h未満がダブルで来ると、弊社読者調査でも平均−80 ng/dL。まずはこの2項目を潰しましょう。
4. 正常範囲外(高値/低値)のリスク
▼ 低テストステロン(LOH症候群)
- ED・性欲低下、筋力低下、メタボ進行
- 骨密度↓ → 骨折リスク↑
- 抑うつ・集中力低下・疲労感
▼ 高テストステロン
- 多血症・血栓症、前立腺肥大の進行
- 攻撃性・ニキビ増加、脱毛促進
5. テストステロン測定4手法
方法 | 精度 | 費用感 | メリット | 注意点 |
---|---|---|---|---|
血液(推奨) | ★★★★★ | 3,000〜8,000円 | 総・遊離両方測定可 | 朝8–10時の採血がベスト |
唾液 | ★★★☆☆ | 5,000〜12,000円 | 在宅OK/ストレス影響少 | 検査キットでバラつき |
尿 | ★★★☆☆ | 6,000〜15,000円 | 24h平均値を推定 | 食事・水分で希釈変動 |
皮膚パッチ | ★★☆☆☆ | 15,000円〜 | 変動トレンド把握 | コスト高/医療機関限定 |
※ 男性は300 ng/dL未満で治療検討。女性は年齢・症状により要個別判断。
6. 正常値を保つ7つの生活習慣
- 朝の日光浴10分 → ビタミンD合成
- 週150分の中強度有酸素+筋トレ3回
- 睡眠7.5h/23時就寝ルール
- 地中海食+亜鉛(30 mg)・Mg(400 mg)・EPA/DHA(1 g)
- 腹囲85 cm未満キープ
- カフェインは昼14時まで、アルコールは週2回まで
- 3ヶ月毎の血液検査&年1回の総合健診
7. まとめ&行動チェックリスト
- ☑ 朝イチ測定でベースラインを把握した
- ☑ 血液検査結果:◯◯ng/dL → 目標帯域を設定
- ☑ トレーニング/食事/睡眠の改善プランを開始
- ☑ 12週後に再測定してトレンドを確認
- ☑ 必要なら泌尿器科・内分泌科で補充療法を相談
テストステロンは “男のガソリン”。数値に一喜一憂せず、①測定 → ②生活改善 → ③再測定 のPDCAを回すことで、40〜60代でも活力と自信は取り戻せます。
さあ、まずは今週中に採血予約を。あなたのベスト帯域を見つける旅のスタートです。
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