26年間で8,400名以上の男性高年期やEDに関する相談・指導実績を持つプロフェッショナルとして、「勃起力不足と射精の早さを一度に何とかできないか」という切実な声を数えきれないほど聞いてきました。実はED改善が早漏を同時に改善へつながるケースは珍しくありません。本記事では両者を並行して克服するプログラムのポイントを、最新研究と現場データをもとに解説します。
EDと早漏をいかに同時に改善へ結びつけるか――三つの統合戦略
1. 骨盤底筋トレーニングで“持続力”と“コントロール力”を底上げ
骨盤底筋は海綿体への血流を支えるだけでなく、射精反射を抑制するブレーキ役にもなります。1日3セット、1セット10回の収縮保持(5秒)を習慣化することで、勃起の硬さと射精タイミングの自己制御力が並行して向上します。当社の指導プログラムを受けた方の平均IIEF-5スコアが+5ポイント改善した実績があり、その多くがこのエクササイズを3か月以上継続しました。
2. 呼吸リズムを活かしたマインドフルネス法
射精の早まりは交感神経の過活動が原因であることが多く、深い腹式呼吸は副交感神経を優位にして勃起維持と興奮のコントロールに役立ちます。性交前にEDと早漏の同時の改善を助ける呼吸法として、4秒吸気→6秒保持→8秒呼気を5セット行いましょう。
3. 亜鉛・L‐シトルリン・5‐HTPの栄養サポート
亜鉛とシトルリンは一酸化窒素(NO)産生を高め、海綿体血流を後押しします。5‐HTPはセロトニン前駆体として射精抑制に関与し、結果としてED改善と早漏の同時改善が期待できます。いずれも国際的に安全性が示されている量(亜鉛15mg、シトルリン2,000mg、5‐HTP100mg/日)を上限に、3週間ほど継続して効果を評価してください。
編集長の考察――勃起と射精は“アクセルとブレーキ”の関係にたとえられます。言い換えれば、アクセルを強化(血流改善)しつつ、ブレーキを磨く(興奮コントロール)ことで初めて滑らかな走りが実現します。まずは骨盤底筋トレーニングを“朝の歯磨き”のように無意識化し、呼吸法と栄養サポートをプラスする三位一体モデルを試してみてください。
多くの男性は「症状別」に対処しがちですが、本記事の統合戦略なら時間も費用も二重取りする必要はありません。3か月後、“勃起力が整ったら射精時間も伸びた”という手応えをぜひ体感してください。
参考文献: Silva AB, et al. “Combined penile rehabilitation and pelvic floor muscle training for erectile dysfunction and premature ejaculation: A randomized controlled study.” Sex Med. 2021. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33775890/
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